学歴フィルターで学生は苦労をする
ここ最近、「学歴フィルター」という言葉が話題になっています。
学歴フィルターとはその名前のとおりで、
「学歴=大学や高校の名前」
「フィルター=こしたりふるいにかけたりする装置、濾過機」
つまり、大学によってふるいをかけているということです。
そんな話題になっている学歴フィルターについて詳しく書いていきたいと思います。
学歴フィルターとは?
本題に入っていく前にまずが学歴フィルターについて詳しく書いていきましょう。
学歴フィルターとは、会社説明会やインターンシップなどを募集している企業にも関わらず応募ができない、参加ができない学生や大学のことを相称してそのように呼んでいます。
これはその名前の通りで今在学の大学名である程度の賢さや能力などを判断している方法ですね。
特定の大学の学生にはいろいろな案内や申込などの情報が行くのですが、それ以外の大学には案内すらいかないというものもあります。
例えば、理系である程度の大学名ならば申し込みができるのに、文系はダメ。
国立大学ならばすべて行けるのに、私立になると大学によっていけない場合もある。
こんな風に就活をしている学生を大学の名前や理系、文系などでふるいにかけているのが学歴フィルターになります。
学歴フィルターの現状
学歴フィルターには2つの選考方法というか、決め方があるようです。
1つ目は企業説明会へ申し込みをしたい場合です。
学生が企業説明会へ参加をするという場合にはネットから申し込みをすることになるのですが、その企業が求める大学名によって参加申し込みの方法が異なります。
その会社や企業が求めている一定のラインを超えている大学(偏差値や学部)の生徒が応募をしてきた場合には参加ができ申込フォームへと進みます。
しかし、その会社が求めていない大学名を入力すると「満席」「満杯」などすでにその説明会には参加ができないというものになっています。
例えば、ある会社の説明会へ申し込みをしたいという場合に2流、3流の大学を入力すると「満席」となりますが、「早稲田」「慶應」「東京大学」「京都大学」など1流の大学を入力すると「空席」となるようです。
2つ目は大学によって企業からの案内も異なるということです。
先ほど同様に2流以下の大学へは案内がいかないが、1流の大学になると大手の企業からの案内もたくさんくるというものです。
これは大学の力になっており、大手の企業名になるとこのように上の大学の生徒しかいらないという考えになることから会社の案内のパンフレットも必要なところにしか送りません。
その逆にどんな大学の生徒でも来てほしいところは、どんどん送付をして無駄に採用コストを使うことになります。
日本は学歴社会なので当たり前
しかし、この時点で就活の戦いは始まっているといえます。
そもそも日本というのはまだまだ学歴社会となっており、東京大学ならばどこの企業へ行っても上に上がっていける環境があります。
その点2流、3流が大学を卒業してもその会社では課長以上にはなれないなど現実はそんなに甘くはありませんね。
学歴フィルターで告発
学歴フィルターというのはすごく理不尽なように感じるかもしれないですが、世の中にでるともっと理不尽でひいきなんて当たり前で、フィルターで申し込みできない大学へ応募をしたところで結局不採用になるでしょう。
その可能性が高いのでそれならば最初から無駄な努力をしなくてよくなるのである意味学歴フィルターは学生のためでもあるのかなと思います。
中には学歴フィルターをする企業名をツイッターやフェイスブックなどののSNSなどで告発をする学生もいます。
もちろん「雇用機会均等法」には違反となりますが、女子大などは特に厳しいようです。
関東だとmarch(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)辺りはぎりぎりですが、企業によってはふるいにかかることも。
関西だと、関関同立ならば行けるところも多いですが、産近甲龍(京都産業、近畿大学、甲南大学、龍谷大学)辺りはなかなか大変になる可能性もありますし、それ以下はほぼい学歴フィルターにかかるでしょう。
学歴フィルターの企業名
普通に考えて誰もが知っている企業へは行きたいと思うのが当たり前です。
「三菱商事」「三井不動産」「日立製作所」「トヨタ自動車」「味の素」など名だたる日系の有名企業に誰もがいけると思いますか?
たぶん、有名大学でも偏差値が高い、もしくはエリートたちしか行けないと思うでしょう。
結局、学歴フィルターはそういうことになります。
たとえ、企業説明会へ行けたとしてもエントリーシートの時点であなたは能力を見られることなく大学名で不採用となります。
それが厳しい現実をいわざる負えないですし就活の実態です。
確認はOB、OGが採用されているか?
もし、行きたい企業があるのならば確認をしてから企業の説明会へ申し込みをすべきです。
確認の方法は簡単であなたの大学の「OB、OG」が採用をされているのか?
ここを確認すればあなたの大学が相手にしてもらえるのか?もしくは最初からフィルターにかけられてしまうのかの判断がつきます。
将来的に採用をされない可能性が高い会社となると、企業説明会などへ申し込みをしても意味のないものとなりますので、学歴フィルターはあると思って申し込みをしてください。
あくまでもゴールは採用をしてもらうこと。
もし、採用をしてもらえる可能性が限りなく低いのならば最初から申し込みをしない方が賢明です。
どうせエントリーシートを送ったとしてもそこで不採用になるだけなので・・・。
学歴のポイントと企業側の本音
そもそもこの学歴フィルターが話題になっているのはここ最近のことです。
その理由はある企業の説明会へ友達と一緒にいこうと同時に申し込みをした際に、1人は満席で申し込みができなかったにも関わらず東京大学の友人はスムーズに申し込みができたというもの。
その後いろいろな大学名を入れてみると、満席と空席の違いが出て来たと言われていますね。
もちろん、学歴に嘘とついて参加をすると学歴詐欺になってしまうことからこの1人は説明会へ行けずコンプレックスを感じたというものです。
これをSNSで発信をして告発をしたことによりここ最近学歴フィルターという言葉が流行していますが、ほとんどの企業が行っていると言って良いでしょう。
企業側の本音も書いていきましょう。
企業側の本音
企業側の本音というものもあります。
ネットが普及する前は、資料請求が基本となっており各会社へ連絡を自分で入れる、もしくは会社説明会へいって資料を受け取るということが普通でしたので、会社としても来てほしい大学にだけ案内を出せばよかったのです。
その際に申し込み用紙の記載が必要で大学名も書き込みます。
申込用紙をみて企業側も判断をしているという流れにありました。
ネットからの申し込みが当たり前に
その点ネット申込が当たり前の時代となっていますのでどんな大学でも、どんな人でも簡単に申し込みができてしまう世の中になっています。
すると、人気のある大手の会社の場合にはその選考だけでも数万人に及びますので労力もかかりますし、一次選考の前に数万人をふるいにかけなければならなくなります。
説明会にも大手の企業になると遠方学生も多数訪れることになり会場も広い場所を借りなければならないという状況になります。
そのような無駄なコストを削減するためにも学歴フィルターというものがあります。
学歴に関係ない!優秀な人がいることもわかっている
もちろん、良い大学へ行っているから優秀な人材であるというわけではないことも企業側は理解をしています。
しかし、優秀な人を採用するためには一人一人をじっくりと選考しなければ難しい現状がありますがこれに時間をかけるととにかくコストもかかりすぎますし、無駄なこともたくさんしなければなりません、
そうならないためにも「学歴フィルター」というものである程度のレベルの学生をふるいにかけているという現実もあります。
日本は学歴社会。
良い学歴=優秀という公式
いろいろな方法を模索した結果最終的には「学歴=学業もしている=優秀な人材の可能性が高い」ということで学歴フィルターを行っている会社もありますね。
もちろん表立ってはいいませんがね・・・。
ちなみに企業が大学によってふるいにかけることと「ターゲット大学」と呼んでおりシビアに見極めているといわれており、39%の企業はターゲット大学を設定していると言われていますね。
もちろん、その会社の業態によって求める大学や人物像も異なってきます。
例えば、薬の研究開発をする会社に5流大学の生徒が入社をして役に立つでしょうか?
たぶん全く役にたたないとおもいます。
そのようなミスマッチを起こさないためにも学歴フィルターを行っていると言って間違いないと思いますね。
企業の採用担当者が少ない
本来ならば「応募者全員を面接して、優秀な人材を確保すべき。」
そんな風に学歴フィルターでふるい落とされている学生は感じるはずです。
しかし、企業側としての意見もあり採用担当者が少なく数万人の書類をみる余裕はないが少しでも優秀な人材が採りたい。
「大学の偏差値以外で足切りをする基準はない」
「ある程度は良い人材を選びたい」
このような理由も大学フィルターをかけており、どのあたりの偏差値の大学がどれくらいの成果や仕事で結果を残せるかを大学側は持っていると言われています。
また、歴史のある企業だと「○○大学の生徒は3年後に実力が開花する」「○○大学の生徒は最初は良いけれど伸びない」など過去の採用したデータからどんなふうになっているのか?
評価の高い大学は?などいろいろと判断基準もあります。
AIの進化
また、最近はAIの進化が目覚ましいことから学生から応募をされた書類の半分以上は最初にAIがふるいにかけて採否を決めているといわれています。
しかもこの正確性が驚くほど高いと言われていますので今後はさらなる採用へのAI化は進んでいくでしょう。
先ほども書いたようにその会社での働き具合など将来的なことも視野に入れているために学歴フィルターを行っているといえますね。
学歴フィルターに気付くのは誰?
このような実態があるのが学歴フィルターとなっており、企業側としても一人一人の学生を本来ならばみたいと思っているのですが、会社の基本は採用をすることよりも会社として利益をあげること。
ここにつなげるために優秀な人材を獲得することとなっていますので、たしかに学歴の偏差値以外にふるい落とす方法があるのならば・・・という正直なところはあるようですね。
そんな学歴フィルターに一流の大学へ行っている人はあまり気づきません。
なぜならば一流の人はどこの会社説明会でも行くことができますし、満席でも会社側から別日を設定したと連絡が来るほど好待遇な状態になるからです。
しかし、2流、3流の大学の人は企業説明会などで自分の大学では満席になってしまい他の大学名を入れると説明会に行ける事実に気づきます。
結局ここに気付けるのは2流以下の大学の生徒となっていますのでそこでSNSなどでつぶやいたり、愚痴を言ったりすることで世の中に出ることになります。
学歴フィルターのまとめ
たしかに学生にとってはショックなことなのかもしれないのですが、このように大学での偏差値の足切りは今後も続くでしょう。
しかし、会社に入った途端に数字を求められ、仕事で結果を残さなければなりません。
優秀な人材は会社でのひいきされ、好待遇に結局はなりますし社会人になればそんなことは日常茶飯事となります。
そのため、学生といってもこれからは社会人として生きていくことになりますので
「学歴フィルターはある」
「大学によっては足切りがある。」
「自分の大学でいける企業はどこか?」
こんな風に選択をしたり、大学名よりも実力で評価をするという会社を探すほうが結局ストレスも少なく就活に取り組めると思います。
最初から覚悟をしておきましょうね。
最近の大学生は考えの甘い人も多いと思います。
普通に働けて、普通のお給料がもらえて、上には上がりたくない。
こんな風に草食系の社会人も多いです。
もちろん欧米や欧州など国が違えばそんな働く方も可能かもしれませんがここは日本なのでそんなに甘くはありません。
学歴社会の日本ですし、就活というのは就職がゴールではなく「採用をされてから」のスタートとなりますので理解をしておきましょう。
転職で大手の企業へ行けることも
もちろん大手の会社をあきらめろといっているのではなく、ある程度落ち着いたら大手の企業へ行けることもあります。
例えば、中小の企業で営業の成績が著しく、そのまま大手の転職採用試験を受けたら採用された。
マネジメントなど管理職の技術を磨いた結果、大手の課長に転職で成功した。
こんな風に転職で大手の会社へ入社ができている方もいますので、もし就活で希望の会社に入れなかった場合には3年後に転職をするという方法もあります。
ただし、大手の場合は昇進コースも大学で決められる場合もありますので理解をしておきましょう。