雪が降りにくい暖冬の影響
今年の冬は暖冬になる。
そんなことを言われているのですが、そもそも暖冬の基準や暖冬になることのデメリットは何なのでしょうか?
私も暖冬という言葉が人生で何度か聞いてきていますが、結局は寒い冬を過ごすことになるため「あまりかわらなかったな」なんて思うことも多いです。
そこで、暖冬とは何なのか?
そして、暖冬になることにより影響について書いていきましょう。
暖冬とは?
では、まず暖冬とは?という点から書いていきましょう。
暖冬とは「平年より暖かい冬」のことを指しており毎年の平均気温と比較をすると「気温が高い冬」のことです。
ただし、平年よりも暖かければ暖冬なのかといわれるとそこは微妙なラインとなっており気温の変化が平年よりも高い状態が続く時期もあれば、暖波により平年よりも著しく気温があがったり、一時的に大寒波がきて寒くなったり。
つまり、暖冬と言ってもいろいろな種類があるので暖冬といっていても寒くなることは間違いありません。
ちなみに暖冬の反対は寒冬(かんとう)と言われる寒い冬のことを指しています。
気象庁における暖冬の基準
そんな暖冬と一言で言っても実は定義や決まりというものがあります。
季節や天候などをつかさどっている気象庁における暖冬の基準をみてみましょう。
これは平年という毎年の平均気温のようなものがあり、それよりも高いか?低いか?ということになります。
それは地域差もあるのですが、気温差は以下の通り。
・北日本 0.5℃以上
・東日本 0.5℃以上
・西日本 0.5℃以上
・南西諸島 0.3℃以上
このように平年と比較をしてこれだけの気温差があると「暖冬」と言われるのです。
ただし、どこの地域でもこの気温が適用をされるのかといわれるとそうではなく日本人には平均気温のズレを無くすために定点観測所といわれる一定の場所で気温を把握しています。
そこの気温次第で対応をしているといわれていますね。
原因は?
暖冬の原因と言われているのは、冬型の気圧配置が長続きしないで、北極圏やシベリアの寒気団が日本列島の上空に流れ込む現象が一時的に発生をしないこと、もしくは全く発生をしないことです。
また、エルニーニョ現象と呼ばれることが原因だともいわれています。
エルニーニョ現象とは「熱帯太平洋の東部で海面水温が平年より高く、西部で海面水温が低くなること」です。
他にもラニーニョ現象という言葉もあるのですが世界の気象の動きにより変化をしていることが原因だとされていますね。
そんなエルニーニョ現象により実は地震が起きにくくなるなんて言われることもあります。
これについては定かではないのですが、そんな噂もあります。
暖冬による影響
そんな暖冬による影響について書いていきましょう。
冬といえば「寒い」。
そして寒いことにより日本のいろいろなことが問題なく回っているといわれているのですが、暖冬になるといろいろな影響も出てくることになるのです。
そこで、暖冬による影響について書いていきましょう。
作物の問題
まず最初にあげられるのは作物による影響になります。
作物の問題というのはいろいろとあるのですが、中でも冬の作物といわれている白菜や大根などの冬野菜は冷え込むことにより美味しくなるのですが、暖かいと生育が早まってしまい過剰供給になることがあります。
すると、売れないと廃棄処分になってしまうことから価格は下落しますので、暖かいことによりたくさんの野菜や果物に影響が出ることになります。
その反面、ハウスで栽培をしているような野菜や果物に関しては燃料代が少なく済むことからメリットも大きいですね。
暖冬の影響はすぐには訪れず、実は次の夏の野菜に不作という影響をもたらしたり、稲作にも悪い影響を与えることとなりますので農家から暖冬は歓迎されないといわれています。
服が売れない
暖冬になると大きな影響として考えられているのは冬物の服が売れにくくなるということです。
コートやダウンなど寒い時期に着る服は、暖冬だと購入をする意欲も減ることから売れにくくなります。
そのため、冬物は早い段階でセールとして出されることになるケースが多くなりますね。
観光業界
次に影響がでるのが観光業界です。
観光業界とはおもにウィンタースポーツの出来る地域で、スキーやスノーボードなどを楽しみにしているのですが雪が降らないため営業すらできない場所も出てくるでしょう。
雪不足のため営業できない、競技の開催が中止になったり延期になったりとデメリットは大きいです。
寒い冬に雪が多いことで開催ができるものが開催できません。
生態系の問題
生態系は特にクマなどの冬眠をする動物にあげられるのですが、そんな動物が冬眠をしない。
または冬眠から覚めるのが早いなるなどの影響がでてきます。
冬眠の影響により作物を探しにくるためエサを求めて人の家の付近や作物を探しにきたりしますね。
しかし、その影響によりり駆除をされることにもつながります。
他にも熱帯系や外来生物は寒い冬は生き延びられない生物が春まで生き延びることができてしまい、繁殖をすると生態系のバランスが崩れてしまうことになります。
感染症の問題
寒い時期に活発に動く感染症は暖冬になると大人しくなる半面、暖かい場所で活発化する感染症が出てくる可能性があります。
例えば、マラリアや西ナイル熱など熱帯関係の感染症が日本で流行をすることも懸念されますね。
暖冬のまとめ
暖冬になると寒い冬が来るのでどうしてもイヤになりますよね。
私もどちらかといえば、寒い冬よりは暑い夏の方が好きなのでそんな風に考えてしまうのですが・・。
しかし、四季があることが日本の良いところなのですがこのまま暖冬が続いてしまうといろいろなところにも影響がでてくるので注意が必要です。
特に観光業には大きな影響を与える可能性もあるため心配になりますね。