消費者を守るクーリング制度
クーリングオフ制度という言葉を聞いたことはありますね。
変な契約をしてお金を支払わされた場合には返金をされるという制度です。
昔は主に訪問販売の人が強引に物を購入させる方法が横行をしており、この制度ができたのですが最近はネット通販などでも多いトラブルになっているとか。
そこで、万が一の時にためにクーリングオフ制度について書いていきましょう。
クーリングオフとは?
そんなクーリングオフとはどんなものなのでしょうか?
まずはそこから書いていきましょう。
クーリングオフとは、
クーリングオフ(英語: cooling-off period)とは、一定の契約に限り、一定期間、説明不要で無条件で申込みの撤回または契約を解除できる法制度である。ただし、申込者が商人または契約が開業準備行為であるものに対しては、適用されない
(引用:Wikipedia「クーリングオフとは」)
この制度は、消費者が自宅などに不意の訪問を受けて勧誘さた場合などに、自らの意思がはっきりしないままに契約の申し込みをしてしまうことがあります。
もちろん中には強引に購入をさせる場合もありますので、消費者が頭を冷やしてもう一度考える機会を与えるために導入された制度となっています。
ただし、一定期間という定めがあり請求や説明要求を受けることなく、一方的な意思表示のみで契約を解除することができます。
では、その期間とはどれくらいなのでしょうか?
クーリング制度の期間
クーリングオフ制度の期間は商品によってことなります。
そのため「クーリングオフをしたい」と思ったときにはすでに期間が経過をしている可能性もありますので注意をしましょう。
そんなクーリングオフの期間についてまとめていますので参考にして下さい。
【8日間】
・訪問販売
・店舗外取引
・キャッチセールス
・アポイントメントセールス(催眠療法)
・電話勧誘販売
・エステティックサロン
・英会話などの語学教室
・学習塾
・家庭教師(通信指導を含む)
・パソコン教室
・結婚相手紹介サービス
・宅地建物売買契約
・不動産特定共同事業契約
・保険契約
・ゴルフ会員権契約
・冠婚葬祭相互会契約
このあたり上記のクレジット(ローン)契約に関しては適用となります。
【10日間】
投資顧問契約
【14日間】
預託取引
【20日間】
・マルチ商法
・内職商法
日にちの計算方法は、「法定もの申込書面の交付をされた日から」計算をすることになります。
ただし、書面を受けった日が1日となりますので注意をしましょう。
例えば、11月11日(月)に書面を受け取った場合にはその日から数えることになります。
(契約日に当日は含める)
すると、11月11日(月)~11月18日(月)で8日となりますのでその日までに消印をもらわなければなりません。
※業者にはクーリングオフ通知が届くのは8日を過ぎても大丈夫です。
クーリングオフの条件
ただし、クーリングオフには条件もありますのでそこをクリアしなければなりませんので注意をしましょう。
・クーリング・オフ期間が過ぎた場合
※契約書面の不備、販売業者によるクーリング・オフ妨害があった場合などは8日間を過ぎてもクーリング・オフが可能です
・営業や仕事用のために契約した場合
・代金が3,000円未満の現金取引き
・化粧品や健康食品などの指定消耗品を使用した場合の使用済み分
※販売事業者に使用させられた場合はクーリング・オフできます
・その他、葬儀、乗用自動車など適用除外にあたる商品やサービス
このような場合はクーリングオフができませんので注意をしましょう。
また契約書に「クーリングオフに関する記載」がない場合も同様にできませんので、契約をする際には「クーリングオフ」についての記載があるかを確認しましょう。
ネット通販はクーリングオフができない
ただし、ネット通販に関してはクーリングオフができない制度となっています。
「通信販売は特定商取引法上のクーリング・オフ規定がないため」という理由があるため原則クーリング・オフはできません。
ウェブサイト上に表示されている「返品の可否と返品可能な場合の条件(返品特約)」を確認して依頼をしましょう。
クーリングオフのやり方と書き方
クーリングオフについては「自分から解約をしたい」という気持ちを伝えなければ適用にはなりません。
そのため商品とみてどうみても購入をさせられたという場合には返金をしてもらいましょう。
ただし、何もしなければもちろんクーリングオフにはなりませんのでご注意を!
そして、まず大事なことはクーリングオフをしたいことを「書面で残す」と言うことになりますのでハガキでも構わないので相手にクーリングオフをしたい旨をつたえましょう。
ハガキには以下のように記載をしてください。
以下は販売会社に輸送をするケースです。
契約解除通知書
契約年月日:平成〇年〇月〇日
商品名:○○○○
契約金額:○○〇円
販売会社名:○○株式会社○○営業所
担当者:○○○○氏
上記日付の契約を解除します。
なお、支払い済みの○○円を速やかに返金し商品を受け取ってください。
平成〇年〇月〇日
契約者住所:○○市○○町○○番地
氏名:○○○○
なお、郵送をする場合には特定記録郵便もしくは簡易書留で郵送をしましょう。
特定記録郵便は値段がはがき代62円+160円はかかり郵便受箱へ配達してくれます。
受取人の受領印又は署名なしですが「郵便追跡サービスあり」となっていますので相手が受け取っていないという言い訳ができません。
また、簡易書留もはがき代62円+310円かかりますが手渡しで「受取人の受領印又は署名有り」となり「郵便追跡サービスあり」となりますので相手に証拠として出させるためのものです。
契約解除日がクーリングオフ期間内なのかをしっかりとチェックしておきましょうね。
また、念のためにもコピーもして郵送をしておくとよいでしょう。
迷ったら消費者センターへ相談しよう
しかし、クーリングオフ制度はなかなか経験をしている人もいないのでわからないことも多いと思います。
そんなときには消費者センターへ実際に相談をしてみましょう。
各市区町村に設置をされている市民のための窓口となっていますのであなたの悩みを聞いてくれます。